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「あぁんっ」

自分でも驚くような甘ったるい声が、こらえようもなく漏れた。
身体が感電したようだった。
もう一度そこをつかれた時、今度ははっきりした快感が、ジン……と湧き上がる。

「あ、あ……」

「どうだ?」

「それ、あっ、ッ……」

そこをつかれるたび、ひりつくようないやらしい感覚が滲みだし、下腹にさらなる熱を注ぎ込む。
ペニスがふるっ……と揺れた。
指を飲む場所がきゅんと疼き、淫らな波濤になって蠢き出す。
それは意識が飛びそうになるような強烈な快感。

「悪くないだろう?」

「わ、悪くないけど、あっ、何か、へん……」

「どんなふうに?」

「ジンジンして、ぁん、気持ちい……」

快感を素直に口走れば、室伏は穏やかに微笑む。
同時にもう片方の手を前に回すと、羽澄がおざなりにしていたペニスへ愛撫を再開する。

「ひぁっ……」

羽澄は目が眩みそうになった。
腸を擦られるたびに腰が跳ね、ペニスに蜜が滴った。
尖った疼きが渦を巻き、疼きは全身を狂おしく駆け巡る。

「だめ、だめぇ……」

呼気を盛大に乱しながら、羽澄は制止の言葉を吐く。
本当にいやだからではない。
好すぎておかしくなりそうだから──……かつて経験したことのない感覚は、羽澄を不安に駆り立てる。

「何か、くる、あっ、やだ、や、ぁ」

「素直に感じればいい。受けとめてやるから」

「でも、でも」

己の内裡に潜む未知の何か──それは、はしたない欲望や淫らな感覚──が怖くて、感覚をやりすごそうとするが。

室伏はそんな羽澄の横頬へ、ちゅっと軽くキスをした。

「大丈夫だ」

「ッ、ッ、ず、ズルい、そういうの」

「何でズルいんだ?」

「今したじゃん、キ、キ、キ」

キス────。

途端、身体がぶわっと熱くなった。
自制心や理性が気化しそうになって、心の敏感な場所が真綿でくすぐられるように疼いて。

「身体、おかしい、な、何で」

「おかしくなればいい、このまま出しちまえ」

「ァッ、お尻、そんなに擦ったら、ぁぁ、ん」

前後の動きがはやくなり、淫らな感覚が大きくなる。
熱くてたまらなかった。
身体が溶けそうで、それが怖くて、だけど、目の前には彼がいて、それだけで何か絶対的な安心感に浚われてしまうから。

刹那、毛穴が一斉に収縮するような鋭い感覚が襲ってきて──……。

「いく、いっ……、ああっ、ああっ、あ……」

後孔に湧く痺れの塊を感じながら、羽澄は白い迸りを室伏の手に弾けさせる。


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